登録販売者を目指しているんだけど、調剤薬局事務でも働けるのかな?実務経験の有無とか色々条件があるみたいだけど、詳しく知りたい。
例年、20,000人以上が合格(※)している登録販売者試験。人気が高い分、資格を取得後に有効活用できるか不安に感じますよね。
調剤薬局事務や他の活かせる仕事がイマイチ分からない…。そこで本記事では、登録販売者の活かせる仕事や実務経験の計算・調剤薬局事務の働き方を徹底解説しています。
▼ 登録販売者の実務経験・働き方
- 調剤薬局事務と登録販売者は異なる
- 調剤薬局事務は資格なしでもOK
- 実務経験は1920時間以上必要(店舗管理者)

せっかく資格を取得しても活かせないと意味がないですよね。正しい知識を身につけて、損をしないようにしましょう!


※引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000086214.html
登録販売者は調剤薬局事務で働けるの?


最初に結論をお伝えすると、登録販売者の資格は関係なく調剤薬局事務で働くことは可能です。
理由は調剤薬局事務の仕事は資格が必須条件でないため。調剤薬局事務は、誰でも働くチャンスがある一方で正社員でも年収300万円程度と高くありません。



一方で登録販売者は資格がないと働けません。調剤薬局事務と登録販売者の違いを正しく理解しましょう!
登録販売者と調剤薬局事務の違いを理解しよう
登録販売者 | 調剤薬局事務 | |
---|---|---|
資格の種類 | 登録販売者 | ・調剤事務管理士 ・調剤報酬請求事務専門士 ・調剤事務実務士 など |
ジャンル | 公的資格 | 民間資格 |
仕事内容 | 一般用医薬品の第二類・第三類の取り扱い | お薬手帳の発行、会計業務 など |
平均年収(目安) | 350〜400万円 | 300万円 |
勤務先 | ・ドラッグストア ・医薬品を扱うコンビニエンスストア ・医薬品を扱うホームセンター | ・調剤薬局 ・処方箋の取り扱いがあるドラッグストア など |
特徴 | 資格の取得がないと、登録販売者として仕事ができない | 資格の取得がなくても調剤薬局事務として働ける |
大きな違いは、資格の有無により働き方です。
例えば、ドラックストアで胃腸薬(正露丸)の販売をするには通常スタッフではなく、登録販売者でなければ対応できません。店舗によっては、登録販売者の出勤時間が掲示しているほど希少価値な立場です。



登録販売者の資格を取得すれば、就職活動でアピールしやすいです。一方で調剤薬局事務は複数の資格がありますが、資格なしでも働けるメリットがありますよ!
登録販売者がドラッグストア以外でスキルを活かせる仕事


登録販売者がドラックストア以外でスキルを活かせる仕事は複数あります。日常生活で欠かせない身近な場所で働けるので、通勤のしやすさも人気の秘訣になっています。
▼ ドラックストア以外で活かせる仕事
- コンビニエンスストア
- スーパーマーケット
- 家電量販店
- ホームセンター
- 製薬会社や一般企業 など



共通して、医薬品の取り扱いがある職場であれば登録販売者を必要とするケースが多いです。薬機法の関係で、登録販売者の需要は年々上がってきていますよ!
正規の登録販売者を目指す方法【実務経験】


登録販売者は、研修と正規の2種類存在します。
具体的には、登録販売者試験で合格した後に一定期間の実務経験を積むことで店舗管理者などになれます。まとめると、資格を取得しても経験が十分でないと一人前にはなれない仕組みです。



実務経験を理解し、登録販売者資格を取得後のイメージをハッキリさせましょう!
登録販売者の1920時間を理解しよう


2020年3月以降の正規登録販売者(店舗管理者要件)に該当する条件は以下のとおりです。
いずれかで店舗管理者要件を満たす
① 以下に当てはまるパターン
- 直近の過去5年以内に2年以上の経験があり、累計1920時間以上勤務していること
② 以下の両方に当てはまるパターン
- 店舗管理者または区域管理者としての業務の経験があること
- 2009年6月1日以降に、通算して2年(1920時間)以上の実務・業務経験があること
③ 以下の両方に当てはまるパターン
- 2009年6月1日以降に、通算して5年(4800時間)以上の実務・業務経験があること
- 省令に規定する研修と同等以上の研修を通算して5年以上受講していること
※引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000179749_00001.html
2020年3月以降に②・③の条件が加わったため、産休・育休明けでも職場復帰しやすい制度になりました。「登録販売者=1920時間」の印象が強いですが、直近5年以内のルールがなくなったことは大きいです。



せっかく正規の登録販売者になっても仕事で活かせないと意味がないですよね。職場から離れる期間があっても、復帰しやすいので益々人気は高まっていますよ!
調剤薬局事務の実務経験で正規の登録販売者を目指せる?


調剤薬局事務の実務経験では、正規の登録販売者を目指せません。あくまで登録販売者試験で合格し、登録販売者(研修)として実務経験が必須条件になるので注意しましょう。
レジ業務は実務経験に含まれる?
登録販売者の実務経験は、レジ打ち業務も含まれます。
レジ打ちだけでは専門性がない印象がありますが、実はお客様とのコミュニケーションが取りやすく医薬品を販売・提供する大切な役割です。登録販売者でないとできない貴重な業務内容になります。
▼ レジ打ちは大切な役割と覚えよう
- 登録販売者でしか販売できない
- コミュニケーションの場として最適
- レジ打ちも実務経験になる



レジ打ちと聞いたらモチベーションが上がらないかもしれませんが、大切なお客様と関われる機会。作業畑ではなく、温かみのある仕事ができますよ!
正規の登録販売者がおすすめの人・おすすめでない人


▼ おすすめの人
- 自分で考えて行動・判断をしたい
- 就職活動でアピール材料を増やしたい
- 産休・育休で職場復帰したい
▼ おすすめでない人
- 登録販売者以外の仕事で働きたい
- 資格マニアで取得した
登録販売者で働きたい場合は、基本的に正規を目指して損はありません。
自分で考えて販売や行動ができるほか、給料・年収アップや就職活動でアピールしやすいメリットもあるので、資格取得後は現場経験を積むようにしましょう。
実務経験がない登録販売者の仕事内容
実務経験がない登録販売者は、研修中として働きます。
具体的には、薬剤師や登録販売者の管理下で医薬品販売の知識・現場経験を積みます。つまり、研修中は薬剤師や登録販売者の指導がなければ、第2類・第3類医薬品販売ができません。


実務経験証明書の記入例(登録販売者)


東京都豊島区役所では、上記の書類を記入します。住んでいる市区町村の公式サイトまたは受付に問い合わせをすれば、該当の書類を配布してくれます。
▼ 実務経験証明書の書き方はカンタン
- 市区町村の公式サイトで取り寄せ可能
- 職務経歴書と同様に勤務経歴を記入
- 証明書の必要有無は勤務先に確認する
【まとめ】登録販売者と調剤薬局事務は全く異なる仕事!資格の取得で有利になるケースも


結論をまとめると、登録販売者と調剤薬局事務は異なる仕事内容で実務経験にはなりません。
▼ この記事をまとめると…
- 登録販売者と調剤薬局事務は異なる
- 実務経験の年月にはならない
- 登録販売者ならではの仕事が多い
- 産休・育休明けでも働きやすい
- 実務経験証明書の書き方はカンタン



登録販売者を目指すなら、正規を目指して損はありません。改正して1920時間のルールが緩和されたため、職場復帰後も働きやすいですよ!


※本記事内の料金は全て税込価格です。
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